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首しか触らないのに-腰・背中・手・足-全身の治療ができる理由|上部頸椎カイロプラクティック

上部頸椎カイロプラクティック・スペシフィックカイロプラクティック|オフィスシマザキ|東京・関東・青梅市・八王子市・飯能市の整体

最近、首や肩を動かしたり上げたりしにくい指や手・腕・背中がしびれるPCやスマホ・ゲームの時間が長い。すると首がつらくなってくる。もしかしたらスマホ首・ストレートネック…?。

頚椎症と診断されたが手術なしで治したい首を手術したが、後遺症がつらい。以前治療したのに最近また悪くなってきている感じがする。

そんな風に感じられている方へ、このページでは次のような内容をまとめてみました。

このページで判ること
  • 症状の進行レベルとしてはどの段階か、段階別の自覚症状
  • 自覚症状が似ている脳疾患との違い
  • 治療方法の種類
  • 治療を受けるまでの間や、治療中の注意点、再発防止の方法

特に上記の症状の原因となる上部頸椎(じょうぶけいつい)とその症状や治療方法について、なぜ頚椎症などの頚椎・首や肩の症状だけでなく腰、背中、手、足など全身の治療ができるのか、なるべく客観的に書いたつもりですが、当院はカイロプラクティックと整体手技を使う治療院のため、説明がやや偏ってしまう傾向があると思いますが、何卒ご容赦の上、役立つ部分を参考にしていただければ幸いです。

記載した内容は35年間で3万人以上の治療を行ったカイロプラクターである院長の経験を元に、韓国語、中国語、台湾語にも翻訳されたものを含め累計14万部を超えた著書と、これまでの講演内容に、最近の情報も追加した最新情報として掲載しました。

全身の痛みや不調に大きく関与する-脳から全身への神経が通る上部頚椎

全身の痛みや不調に大きく関与する-脳から全身への神経が通る上部頚椎

まずは首-頚椎にどんな機能があって、なぜ不調になってしまうのか、これから治療を受けるとか治療中という方の場合であっても、悪化や再発を防いだり遅くするためにはその仕組みを知ることが役立つでしょう。そこで始めに前提知識として頚椎と上部頚椎について簡単に説明したいと思います。

頸椎はどこにあるの?どんな働きをしているの?

背骨が大事な理由1-頭の上下左右に自在で大きな動きを支える

頸椎の場所は顔を正面から見て、耳たぶの高さから鎖骨の少し上ぐらいまでに位置します。 「頭を載せている骨」というのが一番の特徴で、頭を動かす動作(顔を上下に向ける、左右にねじる、倒すなど)は、この頸椎が大きく動くことで、頭も同時に大きく動くという役目を持っています。

背骨は24個の骨で出来上がっていますが、頭蓋骨側から数えて7個の骨が頸椎です。続けて12個が胸椎、骨盤側の5つが腰椎です。皆さんのカラダには片側12本の肋骨(あばら骨)があります。肋骨がついている背骨を胸椎と呼びます。だから胸椎は12個なんですね。

背中・腰よりも頸椎の可動範囲が大きい分ズレやすい|オフィスシマザキ

腰をひねるより、背中を曲げるより、首のほうが大きく動いて、顔を上下左右どこにでも向けることができます。他の部位と比べても頸椎は可動範囲が広く作られていてます。

一方で、可動範囲を広くすると結合がゆるくなるという弱点があります。

骨と骨の連結部分を関節と呼びますが、関節をガッチリと固定すれば構造は強くなりますが可動範囲が狭まります。頸椎はその逆で動きやすく作ったぶんだけズレやすい構造になっています。

背骨が大事な理由2-中枢神経のハードケース

頭を支える首から骨盤の先端の尾骨まで、27~28個でできた背骨の中のトンネルを脊柱管と呼びます。脊柱管の中に脊髄という神経の束が、水(脊髄液)に浮かべるように収められています。 背骨は体の大黒柱という大きな役割とともに、生きていく上で大切な中枢神経を守るハードケースの役割がさらに重要で着目すべき点です。

この神経を守っているはずの背骨が悪くなったら直接神経に悪影響するという構造的特質から、背骨が原因で不健康になるという理論が導き出され、背骨と病気、背骨と健康、そして全身の治療はまず背骨からという具体的な取り組みに発展しました。

前述の頚椎の中でも、特にいちばん上と2番目の2つの骨、専門用語では第1頸椎と第2頸椎のことを上部頚椎(じょうぶけいつい)と言います。動きやすい構造ゆえにズレやすい頸椎。頸椎の中でも特に可動範囲が広い=ズレやすいのがこの第1頸椎と第2頸椎です。

最も重要な役割が集結する上部頸椎

頭の重さは体重の約8%の重さなので、体重50kgの人ならば4kg。体重70kgならば6キロ弱の重さになります。だいたい平均4~6kgあると考えると、ちょうどスイカとかボウリングのボール位の重さです。2リットルのペットボトルなら2~3本分の重さがあります。これを首の一番上の骨(第1頸椎)が支えています。

この構造が特徴的で、大きくて重たい頭ですが、第一頸椎はなんと指先ぐらいのたったの2カ所の凹みだけで頭を支えているのです。

本当は3点で支えればもっと安定するのですが、安定させてしまうと頭が動きづらくなってしまいます。動きやすくすることと引き換えに、だいぶ不安定な構造となっているのです。 

交通事故の追突・むち打ちなどで、事故直後よりも数年してから体調が悪くなるのは、このような頸椎の弱さを暗示しています。 

頸椎がズレてだんだん神経を圧迫するなどの悪影響を強めていって、原因不明の不調へと追い詰めていくのです。

上部頚椎の怖さ

上部頸椎は大事な機能が詰まった頭を動かしやすく支える代わりに、弱く不安定な構造となっていることに触れましたが、具体的にはどんな危険があるのでしょうか。

ズレが起こりやすい上部頚椎

7つの頸椎の中でも上から1番目・2番目の第1頸椎・第2頸椎は、その構造の特殊さから上部頸椎・上位頸椎と呼ばれ、カイロプラクティックの世界でもスペシフィック特殊な・特別なと呼称されています。

後頭骨と第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)の3つの骨で作る後頭環軸関節(こうとうかんじくかんせつ)は、頭の動きの殆どを作り出している、可動範囲の広い関節です。

繰り返しますが、動きの大きい関節ほどズレやすい弱さを併せ持ちます。

交通事故のむち打ちのように、首に対して直接的なダメージではないにしても、例えば、背中をドンと突き飛ばされたり、尻もちをついたり、頭をぶつけた場合でも、上部頸椎にはズレが発生する事が多く見られます。

上部頚椎の異常がレントゲンに映らない理由

「病院でレントゲンを撮ってもらったが首の骨には異常は無いと言われた」 という方が多いです。

前途のとおり頸椎は耳たぶの高さから始まり、鎖骨の上あたりまでの位置にあります。第1頸椎は上の前歯の高さ、第2頸椎が下の前歯の高さに位置しています。 そのため通常のレントゲン撮影では、上部頸椎が歯に隠れて映し出されません。 

上部頸椎の横ズレを確かめるためには、クチを大きく開いた、開口像(オープンマウスビュー)という特殊なレントゲン撮影をしなければ判別できないのです。

症状の左右差と前後差-上部頚椎のズレの方向の違い

皆さんの症状が左右片側のどちらかに出ている場合、体の歪みを分析すると左右差が大きく現れているはずです。 このような場合は上部頸椎も左右のズレをきっちり判別しなければなりません。

首のレントゲンで横方向から映した側面像で、ストレートネックやスマホ首などの診断が出ていても、これらは体の前後方向のズレや歪みを調べた結果です。

体の症状が右も左も差がなく両側に出ているのであればこの検査情報から治療内容を考察できますが、症状が右側が強い、逆に左ばかり気になるという左右差を持つのであれば、頸椎も左右横方向のズレを検査してください。

脳からの命令は神経というコードを伝わって全身に伝えられます。そんな神経の束を脊髄と呼び、脳は頭蓋骨の中に、脊髄は背骨の中に、どちらも硬い骨のハードケース内で水(脳脊髄液)に浮かせて守られています。

お豆腐がパックの中にお水とともに収められて売っています。豆腐のような薄いパックでもお水が入っているおかげで型くずれしません。もっと硬いケースにもう少したっぷりのお水に浮かせるようにしたら、みなさんの中枢神経と同じぐらい守られた豆腐になります

不調の原因はたった数ミリメートルの上部頸椎のズレ

不調の原因はたった数ミリメートルの上部頸椎のズレ

首のズレが体を歪ませ痛みやシビレを起こす-その仕組み

首、特にこの上部頸椎のズレによって体の各部位にゆがみを生み、痛みやシビレを引き起こしていきます。その仕組みを順を追ってみてみましょう。

1.長時間の悪い姿勢が頭の不自然な傾きを常態化させる

頭や首に不自然な負担がかかる姿勢が続く長時間続くことで、体が歪む原因が発生します。
・日常生活で重たいものを持つ
・悪い姿勢でパソコンを操作する
・仕事、スマートフォンや動画視聴、ゲームなどで長い時間下を向き続ける
・うたた寝やひじ枕で首を極端に曲げすぎる
・時間に追われるなどストレスが多い

2.傾いた頭を水平に補正する脳の指令により肩・骨盤など骨格がゆがむ

不自然な姿勢で重い頭を支えるための首から肩の筋肉が硬くなり、頸椎が曲がって頭まで傾いてしまいます。
この頭が傾いた時に、脳は視界の傾きや三半規管からの情報で、肩を下げる、骨盤を移動させるなど、背骨を曲げてでも目線を並行に戻そうと指令を出します。

3.上部頸椎にズレが起こり体の不調を引き起こす

この補正作用で起こった歪みが日常的になることで、頭の重さに負けて上部頸椎がズレてしまいます。
このズレは実はたった数ミリメートルほどなのですが、頸椎の中を通る身体全体へ繋がる神経が圧迫される状態が続き、負担がかかる体の部位に痛みやシビレを発生させてしまうことになります。

上部頸椎のズレが引き起こす主な症状-頚椎症

上部頸椎のズレが引き起こす主な症状と自覚症状-頚椎症

上部頸椎のズレが引き起こした痛みやシビレとは気が付かずに、「最近疲れが溜まってるせいかもしれない」「歳のせいかな」「平気な時が多いしまだ大丈夫だろう」と放っておくと症状が悪化し、レントゲンでわかるほど骨が変形してしまい、それを見たお医者さんから「手術が必要」と診断されてしまった、という声を実際に多くの患者様から聞きます。

いわゆる頚椎症と呼ばれる症状まで進んだ状態です。変形した骨は現代の技術を持ってしても元に戻せないため、手術と言っても出っ張った骨を削るとか、人工の椎間板に入れ替えるとか、なぜそこまで変形してしまったかという原因には手が入らず、変形した部分を削り取ることになります。

変形を起こす前にしっかり治療をして骨と骨の隙間を拡げたり、普段から姿勢に気をつけて予防することがとても大切です。

とは言っても数ミリ単位に過ぎない上部頸椎のズレが発生しているかどうか、自分では判らないと思われるかもしれません。そこでどんな自覚症状があるか挙げてみましょう。

頚椎症の自覚症状

症状の出始めは軽い状態から始まります。片側に表れることも多いです。放置しておくと徐々に痛みやしびれの範囲が広まったり痛みやしびれが強くなります。骨の変形が始まっている可能性が高いと思われます。さらに進むと感覚がなくなる知覚麻痺や身体の動作がしづらくなるなど運動障害を起こすようになってしまいます。

初期の自覚症状

痛みやしびれが比較的軽く感じられることも多いでしょう。

・以前から姿勢によって、手や指がピリピリしたり、だるかったりしびれることがあった
・以前から肩こり症だった
・以前から顔を上や横に向けにくかった

症状が悪化した際に起こる自覚症状

何もしていないじっとしている時にもだるさ、脱力感、痛み、しびれ、こわばりなどをはっきり感じたり、手先・指先の感覚が感じづらかったり不自然な感覚があったり、また症状の起こる範囲が広がっていく、程度が重くなる、症状が現れる時間が長くなる、頻度が多くなるなどのいずれか、または複数が同時に起こる傾向があります。

・腕から指先までしびれる
・首の向きによって腕に痛みが走る
・天井を向くように顔を上に上げるとさらに痛い
・首や腕だけでなく、背中の肩甲骨と背骨の間ぐらいにも痛みが出る

悪化が進んだ際に起こる自覚症状

かなり症状が悪化した状態で、はっきりとした異常の自覚がある状態です。次に挙げる頚椎症と呼ばれる状態になっている可能性が非常に高いと思われます。

・腕を切り取ってほしいぐらいの激痛
・少し首を動かすだけでも顔をしかめるぐらいの痛み
・知覚麻痺(感触や知覚がなくなる・感じづらくなる)
・運動障害(動きが不自由・握力の低下・筋肉の萎縮など)

このように徐々に自覚症状も強く明確になっていくのですが、できれば初期の「顔や肩が動かしにくい」など頸椎の変形が始まる前の可能性が高い、比較的軽い症状のうちに歪み始めた部分をバランスの取れた正常な状態にリセットして頂くのが理想的なメンテナンスだと思います。

頚椎症の種類

頚椎症とは、頸椎に起因する症状の大まかな総称で、頚椎症の中で更に細かいカテゴリー分けがされます。前述の自覚症状の悪化し始めた頃があてはまり、頚椎症の痛みとしてはふとした首の動かし方によって神経にぶつかったような、電流が走るような痛み方、しびれ方をするので、とても怖いとか、不安を訴えるケースが多い症状です

変形性頚椎症

多くの場合、頸椎5番、6番、7番に起こる頸椎自体の変形です。 骨に棘(トゲ)が生えた様に見えるので骨棘(コツキョク)と呼びます。

変形した骨が神経の通り道を狭いくすることで、神経圧迫が発生します。

頸椎すべり症

頸椎がズレていくことをすべり症と呼びます。 頸椎2番、3番にも見られる現象です。

頸椎椎間板ヘルニア

骨と骨の間にクッションの様に収められている椎間板が、首の曲がりによる強い圧力によって飛び出してきてしまいます。

頸椎狭窄症

後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたいこつかしょう)・黄色靱帯骨化症(おうしょくじんたいこつかしょう)など、難病指定される問題もあります。

頚椎症性神経根症

上記の症状により、腕に激痛や強いしびれが出る際に診断される病名です。 

これらの症名は病院によって、またはドクターによってどこまで患者さんに詳しく伝えるかはまちまちなので、「行く病院行く病院、それぞれ言うことが違う」という現象もよく起こります。

頚椎症と脳疾患の症状の違い

頚椎症と脳疾患の違い

ところで自覚症状の項で記載したような腕のしびれが出ると、多くの方は脳の疾患を疑いますが、頚椎症と脳疾患とでは、症状が明確に違います。

脳疾患の特徴

脳疾患の場合、痛みが出ることはほぼありません。しびれも出ますが、多くの場合、力が入らない(脱力感)、感覚が無い(麻痺)という症状になります。

また、脳疾患の場合、両手の症状が出ることはありません。例えば、左手は問題ないが右手に力が入らず、持っていたコップを気づかぬうちに落としていた。こんな症状は脳疾患の可能性が高く、同時に右足にもふらつくようなもつれるような、力が入らない感じも出ると思います。

脳疾患の頚椎症との一番の違いは、首の動きによって痛みが増えたり減ったりしない点です。

頚椎症の特徴

頚椎症の場合、首の骨によって神経が圧迫されたり、引き伸ばされたりするので、腕の痛みやしびれが首の動きによって増えたり減ったりしてしまいます。

この首の向きによって痛い側を分析し、痛くなくなる側を予測して(多くの場合、痛くなる側の真逆方向にある)軽く押すテストをしながら、改善できる方法を探っていくのです。

頸椎の治療

整体治療とカイロプラクティック、病院治療

こうした頸椎症、頸椎や上部頸椎に由来すると思われる症状が現れた場合、まずは検査で正確な状況の確認をし、そのあと治療をしていくことになりますが、現在治療方法は大きく分けて2つあります。投薬や手術等による病院治療と、できれば国家資格を持ちかつ頸椎治療が可能ないわゆる整体院での治療です。

簡単にはなりますが、頚椎症治療におけるこの2つの主な違いを参考までに挙げてみます。

病院治療整体院・カイロプラクティックオフィス治療
(できれば国家資格あり/頸椎治療可能)
検査内容 レントゲン / MRI / 触診
メリット 受診可能な病院が多い
デメリット 通常のレントゲンでは発見が難しいケースがある
内容 触診 / 検査器具による検査
メリット —–
デメリット 検査器具が少ない傾向 / 検査内容が判りづらい
治療治療方法 投薬(注射) / 装具による固定 / 手術
メリット 保険が効く/多くの病院・医師の中から選択ができる
デメリット 対症療法(症状を軽減する) / 手術の場合リハビリが必要
治療方法 整体等の手技による治療
メリット 原因療法(原因そのものを扱う)/ 自然治癒力の向上
デメリット 保険が効かない / 治療院のレベルが判りづらい / 好転反応

レントゲンに角度の問題で写らない、というデメリットは他の治療分野にもあり、例えば身近なところで歯科医院では3Dの立体的なレントゲン撮影により通常では発見困難な角度から撮ることで症状の原因を見つけることができると聞きます。

頚椎症などの場合、治療院では触診や左右の足の長さの違いなど視覚的に確認できる症状、サーモグラフィ、モアレによる医療用の検査機器による結果から、レントゲンに映らない症状を確認する方法があります。

全ての整体院が国家資格があり頸椎治療が可能で検査器具が揃っているわけでもなく、個々に状況は違うのが実情ですが治療方法の検討の際に1つの参考となれば幸いです。

整体治療とカイロプラクティック

整体院、整体治療と一口に言っても日本の現状はさまざまです。少なくとも日本の国家資格である あん摩マッサージ指圧師 の資格を持っている治療師が行うのは言うまでもなく最低限の条件ですが、日本では医療とはみなされないものの、海外の主要国を始め多くの国で医師と同等とみなされる代替医療(民間療法)のひとつにカイロプラクティックという分野があります。国内では整体の一分野とみなされる傾向があります。

カイロプラクティックとは

カイロプラクティックの語源は”手の技”。ギリシャ語の Chiro(カイロ・手)と、Prakticos(プラクティス・技術)を組み合わせた造語です。

健康をコントロールしているのは脳ですが、さまざまな不調の原因は、頚椎などのゆがみによる神経への圧迫が、脳によって行われる健康のコントロールを阻害していることにあります。

そしてカイロプラクティックでは背骨を微調整する施術によって問題となっているゆがみを調整しますが、この施術によって本来の神経伝達機能を取り戻し、体内恒常性が保たれた状態、つまり自然治癒状態に導くことがカイロプラクティックの基本的な方針です。

上部頸椎カイロプラクティックとは

上部頸椎(じょうぶけいつい)カイロプラクティックとは、スペシフィックカイロプラクティック(Specific Chiropractic)とも呼ばれ、カイロプラクティックの中の一分野で、文字通り上部頸椎を扱うカイロプラクティックです。

歴史や経緯については後述するとして、ここでは上部頸椎カイロプラクティックの治療面について話を続けます。

上部頸椎の治療-アジャストメントのリスクと安全性

上部頸椎の治療-アジャストメントのリスクと安全性

カイロプラクティック・整体治療院はたくさんありますが、当院の場合は、頭の傾きから発生した体の歪みが引き起こす痛みやシビレ、この原因である上部頸椎のズレを上部頸椎カイロプラクティックを治療のメインにしています。

ただし以前なら症状が重い場合や加齢で回復力が弱いと思われる場合のみでしたが、近年は通院回数を減らしスピーディーな回復を重視される方も多くなる等、患者様のライフスタイルの変化に合わせ、上部頸椎だけでなくより広範囲を扱うカイロプラクティック・整体手技を併用して、痛みやシビレの症状を直接的に軽減する治療に切り替えて行っています。

とはいえやはり、バランスを崩す大元である上部頸椎から正常に戻すことにより、補正作用で曲げられた背骨と骨盤の歪みも矯正されて姿勢が良い状態に戻ってゆきます。すると負担がかかっていた部位が継続的な負担から解放されて、痛みやシビレが解消しゆすくなっていくのです。

さらにそれだけに留まらず歪みを引き起こす根源から正常な状態にリセットしていくため、体が本来持っている自然治癒力が高まり、血流が良くなる、筋肉の柔軟性が戻る、内臓の働きが元気になるなど健康状態が改善しやすくなり、変形が始まったり進んでしまった骨をサポートする体の各機能が高まることで、痛みやシビレなど症状の軽減に繋がります。

このようにほんの数ミリだけズレた背骨を”微”調整し、結果的に自然治癒力を発揮しやすくする治療技術を、カイロプラクティックではアジャストメントと呼びます。

上部頸椎アジャストメントのリスク

1人1人違う体型、使い方、体のクセや生活環境など、体の歪みも千差万別です。患者様の問題となっているゆがみを見つけ、これを「体が本来持つ自然治癒力が発揮できる」適切な状態にするアジャストメントしていきます。

非常に繊細なつくりにも関わらず非常に重要な役割を持つ上部頸椎に対して数ミリ単位でこのアジャストメントをする、それには技術はもちろんですがやり方だけ習得していても最低限のスキルにも達しているとは言えません。

治療をする上でいちばん大切な「いつアジャストするのか、何回までアジャストを行っていいのか」「どの位の強さでアジャストするのか」を理解していなかったら、あたり構わず凶器を振り回しているようなものだと言っても過言ではありません。

上部頸椎アジャストメントの安全な治療

オフィス・シマザキの上部頸椎アジャストメントを始めとしたすべての治療では、このリスクを常に念頭に置き、効果だけではなく何よりも安全な治療を重視しています。

安全に関する意識・情報のアップデートと技術向上

アメリカはカイロプラクティック発祥の国であり、カイロプラクターの資格が法制化され、医師とほぼ同等の資格として正式に認められています。

アメリカは行くたびに学ぶことが多い国ですがそこから広まったヨーロッパ、オセアニア。どの国に行っても治療例、治療のリスク、倫理観など、国境を超えて多数の治療事例を学ばせてもらい、最新の技術や知識、多くの知見に触れることができる大切な機会と考え定期的にそうした機会を設けています。

また自らも治療の安全性をわずかにでも軽んじないこと。そして繊細な感覚をキープする技術トレーニング。

治療の安全性に関する情報、知識、技術向上、これら全てを怠らないこと、当たり前のことですが、まだ法制化の整っていない日本だからこそ最も重視すべき基本的なことと考え取り組んでいます。

体に馴染んだカイロプラクティック・アジャスティング・テーブル

アジャストメントを行う角度、スピード、強さ、そこにデリケートな繊細さとエネルギーを一点に集めて真っ直ぐに押す技術を充分にサポートする器具にもこだわって、部品を日本製に変えたりカスタムし使用しています。思ったとおりの緻密なアジャストメントを可能にすることで結果的に安全な治療を行うことができます。

オフィス・シマザキの治療と難治療例

オフィス・シマザキの治療と難治療例

院長・島崎広彦について

オフィスシマザキで治療を担当する院長・島崎広彦についてご紹介致します。

18歳で日本指圧専門学校に入学。19歳から日本上部頸椎専門カイロプラクティックスクールに入学。平成元年国家資格取得。この業界に入って35年。(2024年1月現在)

本場のアメリカを中心に、20歳でアメリカサウスカロライナ州シャーマン大学の学会に初参加、21歳の時には、サンフランシスコで開かれたカイロプラクティックを生み出したB.J.パーマー博士の最後の弟子といわれ、レントゲンによる問題の分析法を開発した大御所、ドクター・ダッフ氏のセミナーに参加。

講義が行われた大学には当時頚椎のズレの24パターンの実例となる人がおり、それぞれ違いは大変微妙ですべてを完璧に触診で判別することは相当難易度が高いが、その人のレントゲン写真を見ながら触診さてもらい「このズレの場合はこの触り心地」と頭と指に叩き込み、前後左右にどの程度ずれているかといったことは、おおむね触ればすぐに判るように。

24パターンのズレといっても実際の症状のごく一部であり、実際は複数のパターンが組み合わさって複雑化した状態のほうが多いものの、その基本となるパターンを体得できる価値ある機会となった。

このほか、文庫本に髪の毛を1本置きページを重ねては触る訓練をし、5ページほどまで分るぐらい触診のトレーニングも行った。

その後も毎年パーマー大学、ライフ大学、シャーマン大学と名だたるカイロプラクティック大学で受講。現在に至るまで、解剖実習、技術セミナーほか最新の技術や知見のアップデートを行っています。

当院の検査

また、当院では患者様の現状確認と効果測定の方法として、患者様ご自身でも客観的にかつ科学的に確認できる検査環境にも力を入れています。

サーモグラフィサーモグラフィーで血流や筋肉の硬直、自律神経(温度調整)機能の異常を診ます
※着替えに抵抗のある方はご相談ください
等高線写真モアレを使い、体の等高線を測定し、身体の表面に表れている起伏の歪みと程度を視覚的に確認します
触診症状が出ている個所や関連する箇所を触診により状態の確認をします
足の長さ測定足の長さの違いから左右のバランスの違いを確認します

サーモグラフィー、モアレとも医療用の機器です。実際にその場でその結果をお見せしながら、その原因と治療方針を「きちんと」ご説明して、 ご納得いただいてから、実際の治療をさせていただきます。

当院の頚椎症の難治療例

当院ではこれまでご紹介してきたカイロプラクティック、特に上部頚椎カイロプラクティックをメインに、時には整体手技も組み合わせ、失敗すればさらに重症化させてしまいかねない難症例も数多く行ってきました。掲載のご了承を頂いている治療例を少しご紹介いたします。

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このような難しいケースの治療もできますが、その治療後の再発を防いだり、ここまで難しいケースでなくても悪化を防ぎたいと思われるでしょう。頚椎症やその前段階(軽度)の方が治療までの間・治療中、そして治療後に気を付けたい点についても下記に記載しましたので参考にして頂ければと思います。

頚椎症の治療前・治療中・治療後の注意

頚椎症の治療前・治療中・治療後の注意

症状悪化を防ぐ

このページをご覧になって「頚椎症かもしれない」「ストレートネックになりかけているかもしれない」など、検査や治療の検討が頭をかすめた方、すでに治療中の方、また治療は終わって再発を防ぎたいと考えている方へ、万人向けにはなってしまいますが症状の重症化や再発防止にお役立ていただきたい注意点などを記載いたしました。

習慣的な姿勢・動作の見直し

姿勢の見直し

まず頭の位置が背骨の上にキッチリ乗っていて、重心が中心に収まっていれば骨格全てが最適のバランスを保ちます。ですから1日のうち長時間、頭が傾く姿勢を取っていないか振り返ってみるのをおすすめします。

・頬杖をつく
・PCやスマートフォン、ゲームなどで長く下や横を向く
・足を組んだり、横座りをする

このような前後・左右に姿勢を傾ける姿勢のクセがないでしょうか。

日のうちで長くとる姿勢をリストアップしてみて、頭が前(後)左右に傾く姿勢を頻繁に取っていたり、長時間とっていないか確認してみると良いかもしれません。

またPCやスマートフォンはスタンドを使うなどして目線まで上げてみる、スマートフォンは目線近くまで持ち上げてみるように、姿勢のクセをつけましょう。

動作の見直し

・かがむときは頭や腕だけ下げるのではなく、ヒザからかがむ
・身体の向きを変えるときは顔や上半身だけでなく身体ごと動かす
・可能であればストレッチなどを行い身体を動かしやすく保つ

このようにちょっとした動作も見直すことで頚椎への負担、体への負担を軽減することができます。おすすめのストレッチなどは下記でご紹介している著書にも実際に効果があったと報告を頂いているものを紹介していますが、症状がでていない予防の段階の方であれば、動画などで探してみてもよいでしょう。

【ご注意】症状が出始めている方は余計に負担を与えてしまう恐れがあるため、独断でのストレッチは控えまずは検査をうけるのが適切でしょう。

骨格のズレのこまめなリセット

さまざまなストレッチなどで骨格のズレをこまめにリセットしたり、骨を支える筋力、身体の各部位や組織、自然治癒力を良好な状態に保つための食生活や生活習慣を振り返るのも大変有効でしょう。

院長の著書「首を整えると脳が体を治しだす楽天Books でも「首押しプログラム」としてご自身でも頸椎をメンテナンスできるプログラムを豊富なイラストや写真、一部動画つきで詳しくご紹介しています。症例別の首押しプログラムがありますので、宜しければ併せてお試し頂ければ幸いです。

また書籍内でも書いていますが、院長は1日の中で頻繁に鏡等で姿勢をチェックしています。家の中に何か所か鏡を置いて身体の感覚だけではなく、視覚的にも傾きや姿勢のチェックを行ってみて下さい。

違和感を感じたら早めに検査へ

年齢の若い方や、ご自身でのこまめなメンテナンスで良好な状態をキープできている方でも、ケガやスポーツ・仕事などでの身体の一部に偏った使い過ぎで不調は起こります。もしも無意識の習慣が元で前述のような初期の自覚症状が起こったら、何よりも早めの検査をおすすめします。

早く検査を受けて、必要なら早い段階で治療をスタートすることで、骨の変形まで症状が進むのを防ぐことができます。違和感を放置せずにぜひ早めに検査・治療をスタートするのをおすすめいたします。

もしもすでにご自身やご家族の方の症状が進んでいて、手術を受けないければいけない、手術を受けずに治療したい、病院ではもう治療を断られた…などとお悩みの場合は、一度当院への相談もご検討下さい。難症例も多数ございます。病院での治療をお勧めするケースも含め患者様に最も適した治療をお勧めしています。

ストレートネック・頚椎症の疑いについて検査・治療の相談をする>

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